「岡部たかし ひよっこ 何役」「ひよっこ 岡部たかし」で検索して来た方へ。
NHK総合のお昼の再放送『ひよっこ』で、10月20日(火)の第52回に岡部たかしさんが出ていることに気づいた方が多く、Xでは「岡部たかし」がトレンド入りしました。『虎に翼』『ばけばけ』でヒロインのお父さんを演じた、あの岡部さんです。
先に答えを書きます。『ひよっこ』での岡部たかしさんは、役名のない「工場の機械を運び出す業者の親方(リーダー)」です。出番は第52回と第53回で、見せ場は10月21日(水)お昼の第53回です。そしてこの役は、岡部さんがのちに2年続けて「ヒロインの父」になる流れの、いちばん外側にある出発点だった、というのが私の見方です。この記事では、6作の朝ドラの役を相関図に並べて、その理由を考えます。
※第52回・第53回の内容は、NHKの番組紹介と公開されている記事で確認できる範囲で書いています。

公式で分かること|ひよっこの役と、朝ドラ6作の役名
『ひよっこ』(2017年度前期、有村架純さん主演、作・岡田惠和さん)で岡部さんが演じたのは、主人公のみね子たちが働く向島電機の工場が閉鎖されるとき、機械を運び出しに来る業者のリーダーです。NHKアーカイブスの岡部たかしさんのページで、岡部さん本人がこの役をふり返っています。役名はなく、出演は第52回・第53回(本放送は2017年6月1日・2日)です。
| 作品(放送年) | 役 | ヒロインとの関係 |
|---|---|---|
| ひよっこ(2017) | 役名なし(撤去業者の親方) | 工場の外から来た「仕事の人」 |
| なつぞら(2019) | 川谷幸一 | なつたちの実母のいとこ・川谷としの夫 |
| エール(2020) | 立川敦司 | 主人公の伯父の付き人 |
| ブギウギ(2023) | アホのおっちゃん | ヒロインの家の銭湯の常連 |
| 虎に翼(2024) | 猪爪直言 | ヒロイン寅子の父 |
| ばけばけ(2025〜26) | 松野司之介 | ヒロイン・トキの父 |
役名はWikipediaの出演作一覧、関係の説明は各作品の人物紹介と、堀井憲一郎さんの10月20日の記事の整理によります。
考察①|相関図に並べると、ヒロインとの「距離」がだんだん縮んでいる
朝ドラの相関図ノートを23年つけてきた私は、役名のない人は図の外の余白に小さく書きます。上の表を相関図の形に直すと、岡部さんの役はまさにその余白から始まっています。
- ひよっこ:主人公たちの輪の外。工場を閉める側の業者で、線は引けない
- なつぞら:「実母のいとこの夫」。親戚の線はつながるけれど、いちばん遠い親戚
- エール:主人公の家族そのものではなく、伯父のそばにいる人
- ブギウギ:ヒロインの家の銭湯に通う常連。毎日顔を合わせる近所の大人
- 虎に翼・ばけばけ:ついにヒロインのすぐ隣、父親の席
外から来た業者、遠い親戚、付き人、近所の常連、そして父。作品をまたいで見ると、ヒロインとの距離が一段ずつ近づいているのが分かります。冒頭の図は、この順番を同心円で描いたものです。もちろん制作側が狙って順番を組んだわけではないでしょう。ただ、役の大きさだけでなく「ヒロインからどのくらい離れた人か」で並べると、岡部さんが朝ドラの中で信頼を積み上げていった道筋がよく見えます。
考察②|役名のない業者が、なぜ「父」につながったのか
『ひよっこ』は、有村架純さんが再放送にあたって「登場人物に悪い人が1人も出てこない」とコメントした作品です(NHKのひよっこ再放送のお知らせ)。その中で岡部さんの親方は、豊子の立てこもりで作業が進まず、ライン長の松下さんに詰め寄る、いわば「急かす側」に立たされた数少ない人です。第53回の番組紹介にも「業者の男たちが工場の機械を運び出すために待っていて、どうして入れないのかと、ライン長の松下(奥田洋平)に詰め寄っていた」とあります。
ところが岡部さん本人は、NHKアーカイブスで「業者は仕事だから仕方なく急かしているだけで、悪い人ではない」と語っています。高校を出てすぐ土木の現場監督をしていた時期があり、「お偉いさん」と「職人さん」の間の立場だったことを思い出した、とも話しています。
ここに、のちの父親役につながる芯があると私は考えます。会社や時代の都合を背負わされながら、目の前の人の気持ちも分かってしまう大人。『虎に翼』の直言さんも、『ばけばけ』の司之介さんも、家の外の大きな流れに振り回されながら、家族の前ではその弱さを隠しきれない父でした。工場閉鎖という「会社の都合」を運んできた親方は、その原型のように見えます。堀井憲一郎さんも記事の中で、この役で岡部さんが忘れられなくなった、と書いています。
考察③|第52回と第53回、どこを見ればいいか
今回の再放送で岡部さんに気づいた方の多くは、第52回の短い出番を見た方だと思います。堀井さんの記事によると、第52回は工場を出ていく子たちに「ご苦労さまでした」と声をかける程度で、本当の見せ場は第53回です。
- 声:Xでは「声ですぐわかった」という書き込みが多くありました。顔より先に声で気づいた人が多いのは、のちの父親役で耳になじんだからでしょう
- 詰め寄る場面と、待っている時間:岡部さんは、出番を待つ間に豊子の籠城のやり取りが響いてきて、前の場面に引っ張られるように芝居をした、と語っています。「急かす」場面だけでなく、外で待っている時間の表情も見どころです
- 撤去が終わったあと:堀井さんは、作業を終えてみんなの前に戻ってきたあとの去り方を挙げています。どう去るかは、ぜひ放送で確かめてください
第53回「小さな星の、小さな光」は10月21日(水)午後0時30分から、NHK総合です(NHKのひよっこ番組ページ)。
視聴者が混同しやすいポイント
- クレジットで名前を探しても見つけにくい役です。役名がなく、NHKオンデマンドの第53回の紹介ページの出演者欄も主な5人(有村架純さん、佐久間由衣さん、藤野涼子さん、奥田洋平さん、和久井映見さん)だけです
- 朝ドラは『ひよっこ』が初出演です。本人もNHKアーカイブスで「朝ドラの出演が初めて」と話しています。ここから数えて『ばけばけ』が6作目です
- 息子の岡部ひろきさんと混同しないように。ひろきさんも俳優で、『虎に翼』では新潟地裁の判事補・入倉始、『ばけばけ』では小学校の谷川原先生を演じました(日刊ゲンダイDIGITAL)。『ひよっこ』に出ているのは父のたかしさんです
- 「虎に翼」と「ばけばけ」の父は別の人物です。寅子の父は猪爪直言、トキの父は松野司之介。2年続けてヒロインの父を演じています
ひよっこ再放送を見る方法
再放送はNHK総合で、月曜から金曜の午後0時30分から15分です。8月3日に始まり、全156回の予定です。NHKプラスでも見られます(NHKの再放送のお知らせより)。お昼に見られない日は、NHKプラスの見逃し配信を使うのが手軽です。
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岡部たかしさんとひよっこに関するよくある質問
ひよっこで岡部たかしさんは何役?
向島電機の工場が閉鎖されるときに、機械を運び出しに来る業者の親方(リーダー)です。役名はありません。出演は第52回と第53回です。
岡部たかしさんが出るのはひよっこの何話?
第52回と第53回です。今回の再放送では第52回が10月20日(火)、第53回が10月21日(水)、どちらもNHK総合の午後0時30分からです。印象に残る場面が多いのは第53回です。
岡部たかしさんの朝ドラは何作目?
『ひよっこ』が初めての朝ドラで、『なつぞら』『エール』『ブギウギ』『虎に翼』『ばけばけ』と続き、『ばけばけ』で6作目です。
岡部たかしさんがヒロインの父を演じた朝ドラは?
『虎に翼』(2024年)の猪爪直言と、『ばけばけ』(2025〜26年)の松野司之介です。2年続けてヒロインの父を演じています。
まとめ|役名のない親方から、ヒロインの父へ
- 『ひよっこ』での岡部たかしさんは、役名のない撤去業者の親方。第52回・第53回に出演
- 見せ場は第53回(10月21日(水)午後0時30分、NHK総合)
- 6作の役を並べると、ヒロインとの距離が「外の業者」から「父」へ一段ずつ縮んでいる
- 「会社の都合を背負いながら、相手の気持ちも分かる大人」という芯が、のちの父親役につながっていると読める
朝ドラの相関図の読み方は、放送中の朝ドラ「ブラッサム」相関図|キャスト・役名・実在モデルや、ブラッサム第3週|島村先生と珠の初恋でも書いています。あわせてどうぞ。
※本記事はNHKの番組情報、NHKアーカイブス、公開されている報道・記事をもとに作成しています。放送予定は変わることがあるため、最新情報はNHKの公式ページでご確認ください。

